京都では、清水寺に向かう産寧坂で、「河内屋」が明暦年間(1655~1658)から、白湯に唐辛子の粉を入れた「からし湯」を参拝客や修行者などに振る舞うなどしていたという。

■もともとは茶店だった・・・

当時は『河内屋』と号し、茶店を生業とし、清水まいりの皆様にお立ち寄りいただいていました。
その折におだししていた『からし湯』が評判を呼び、いつしか七味唐がらしを商うように…。

■風味へのこだわり

七味唐がらしのなかで、もっとも香り高いのが山椒です。山椒の善し悪しで風味が決まる、といえるほど大事な素材です。
「もし山椒の出来が悪く、良質のものが手に入らないときは、一年間商売を休んでもよい」という心構えで、今日も暖簾をかけています。

9.長野県善光寺門前/八幡屋礒五郎

■八幡屋礒五郎本店
〒380-0841
長野県長野市大門町83

■MIDORI長野店
〒380-8543
長野市南千歳1-22-6 MIDORI長野店 2階

信州善光寺の門前で280年の歴史を持つ七味唐辛子専門店です。代名詞とも言えるブリキ缶を見れば、ご存知の方も多いかと思います。

■きっかけは副業から・・・

麻を運んで江戸におもむいた商人たちが、帰途に日用雑貨や食品の類を仕入れ、副業として善光寺周辺で売りさばいていて、その中に、七味唐辛子がありました。
1736(元文元)年、鬼無里(きなさ)村(いまの長野市鬼無里)出身の初代勘右衛門(生没年未詳)が、善光寺の境内で七味唐辛子を売り出した。これが、いまも善光寺交差点角に店を構える「八幡屋磯五郎」の誕生である。
善光寺の門前にお店を構え、食卓に広めるためにブリキ缶を採用したりと、とっても商才に長けた方だったのでしょう。

■偶然!?七味作りにぴったりな地域

幸運なことに、旧鬼無里村周辺の西山地方は、陳皮以外の六種の原料は栽培に適していました。

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